駅上で市民との接点増やす
関西学院大学 西宮北口キャンパスが始動

 4月1日に誕生した関西学院大学8番目のキャンパスは、駅の真上だ。西宮北口駅直結の阪急西宮ガーデンズ ゲート館の7階~10階を占める「西宮北口キャンパス」は、多くの人が行き交う立地を生かし、教育拠点としての機能を果たしながら、近隣住民との接点作りにも注力する。

 

■クレセントスクールで子育て世代サポート

関西学院クレセントスクール
安心・良質の学びを提供する関西学院クレセントスクール

 子育て世代支援のため、7階では放課後学習支援事業として「関西学院クレセントスクール」を開設した。関西学院初等部と地域の小学生を対象とし、定員は1日最大50人。平日13~19時の預かり時間中は、宿題サポート、外国人講師による英語カリキュラムやレッスンなどで過ごす。食物アレルギー対応のおやつのほか、食事(※任意・要事前申し込み。アレルギーには対応していません)も用意する。希望する児童には発展系の英語、プログラミング、ロボット開発など高水準な習い事も提供される。延長は21時まで受け付ける。
 会員の種別は、週1回から利用できる「レギュラー会員」、申し込み時に半年間で10回入室可能のチケットを購入、その後事前予約で利用する「スポット会員」、習い事のみ利用の「レッスン会員」の3種がある。入退室管理システムなどセキュリティー面も整え、保護者のお迎えまでが良質な学びの時間になる。問い合わせは関西学院クレセントスクールTEL:0798・81・3378(10~19時、土日祝休)。

「ウィズダムアカデミー」のスタッフたち
児童のチューターを務めるのは、アフタースクール事業で主に関東で実績を挙げている「ウィズダムアカデミー」のスタッフたち

 

■心理・法律面からも市民にアプローチ

関西学院大学 村田治学長
関西学院大学 村田治学長

 10階にある文学部の心理科学実践センターでは、近隣住民向けに専門相談員によるカウンセリング(※有料)を7月から実施予定だ。市民のメンタルヘルス向上に寄与するほか、発達障がいの子を持つ保護者の教育相談や、子への適切な働きかけや接し方を相談できる「ペアレントトレーニング」にも対応する。今後はメンタルヘルスや子育てに関する各種研修・講演会も実施予定。心理科学領域で学ぶ関西学院大学院生の研修機関としての役割も果たす。
 司法研究科(法科大学院)も上ケ原キャンパスから全面移転。その立地の利便性に受験生が反応し、志願者数は前年の約3倍に増加した。8階には教室、9階にはキャレルと呼ばれる自習室が120席用意された。新たな拠点で、人権感覚豊かな市民法曹、企業法務・公務に強い法曹、国際的に活躍できる法曹の育成を目指す。ゆくゆくは市民向けの無料法律相談を行いたいという構想もある。

 関西学院大学の村田治学長は「西宮の中心地にキャンパスを据えることで、市民向けサービスが拡充される」と新キャンパスの役割に期待を込める。




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